はじめに 復職に向けたお悩みはありませんか?
「メンタルヘルスの不調で休職しているけれど、無事に復職できるか不安」
「主治医からは『もう働いても大丈夫』と言われたけれど、会社とどのように調整を進めればいいか分からない」
このように、職場への復帰を目指す中で、医療機関である主治医や会社との間でどのように調整すればよいかお悩みの方も多いのではないでしょうか。
休職中は体調や生活リズムが万全ではないことも多く、お一人だけで会社と交渉したり復職の準備を進めたりすることには大きな不安や負担が伴うものです。
こうした「休職中からの職場復帰」において、医療と職場をつなぐ仕組みとして保険診療に存在するのが「療養・就労両立支援指導料」という制度です。
近年、職場環境の変化などにより、うつ病や適応反応症(適応障害)、双極症(双極性障害)をはじめとするメンタルヘルスの不調で休職される方が増えており、復職や就労継続に向けたサポートの重要性が高まっています(令和6年労働安全衛生調査) 。
こうした社会的な背景を受け、2026年(令和8年)6月の診療報酬改定では、これまで限定的だった対象疾患の制限が大きく見直されました。これにより、一定の要件を満たす場合にはメンタルヘルスの不調で休職中の方も対象となり得るようになり、制度上の対象範囲が広がりました。
※なお、こちらの「療養・就労両立支援指導料」は、通院先の医療機関(クリニックなど)が算定する保険診療の制度です。医療機関によって対応状況や運用方法が異なりますので、具体的なご利用方法や詳細につきましては、通院中の主治医やクリニックの窓口へご確認いただくようお願いいたします。
制度があっても算定が進みにくい医療現場の現状とは?
「制度の対象が広がったのなら、主治医にお願いすればすぐに会社との調整が進むのでは」と期待される方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実際の医療現場では、この制度が十分に活用されにくいという現状があります。
厚生労働省が実施した調査によりますと、調査対象となった「がん診療連携拠点病院等39施設」のうち、実際にこの指導料を算定した実績があると回答した施設は0%という結果が出ています。
医療現場で算定や具体的な連携が進みにくい理由として、以下のような実務上の課題が挙げられています。
医療機関側でスタッフや時間の確保が難しいため
診察室での限られた時間の中では、医師が一人ひとりの患者様の詳しい職務内容や職場環境まで聞き取り、会社に向けた具体的なアドバイスを作成する時間を確保することが非常に難しいといわれています。
就労上の具体的な指示や指導を出す難しさがあるため
医師は医学の専門家ですが、実際の会社の作業環境や人間関係、具体的な業務負荷までを細かく把握して指導を出すことには一定のハードルが存在します。
患者様からの勤務情報の把握や収集が難しいため
会社側での勤務体制や復職プランに関する情報を、患者様ご自身だけで整理して正確に主治医へ伝えるのは簡単ではありません。
このように、制度という仕組み自体は整っていても、医療機関だけの力で会社との細かな調整や日々の状況把握までを網羅することは難しいのが実情だといわれています。
医療と職場をつなぐ解決策として当センターができること
では、医療機関側だけで対応することが難しい部分について、どのようにサポートを受けながら無理のない復職を実現していけばよいのでしょうか。
そのような場面でご活用いただけるのが、当センターのようなリワーク支援事業所です。
リワーク支援事業所は、両立支援制度を代替するものではなく、復職に向けた生活面の準備や活動状況の整理、主治医・職場との情報共有を補完する支援を行っています。
なお、保険診療の両立支援制度は休職中の方の復職を対象とした仕組みですが、当センターの支援サービスは「休職中の方の復職サポート」だけでなく、「離職中の方の再就職に向けた準備」としても幅広くご利用いただけます。
当センターでは、生活習慣を整える土台作りから、主治医や会社との調整の伴走まで、心理師をはじめとするスタッフがしっかりとお手伝いいたします。
ここからは、当センターで実施している具体的なサポート内容についてご紹介いたします。
1. 心理師による情報提供書で主治医の書類作成をサポートします
当センターでは、心理師が通所中の日々の活動実績や集中力の変化、体調の波などを客観的なデータとしてまとめた「情報提供書」を作成しております。
通所時の活動状況等を主治医へ共有し、診察時の参考情報として活用いただくことで、診察室だけでは伝えきれない日常生活や活動の様子をスムーズに共有することができます。
その結果、主治医側も負担を軽減しながら、より的確な復職意見書や就労に関する指示を出しやすくなると期待されています。
2. 生活訓練で働ける体調と生活リズムの土台を作ります
復職や再就職の調整を進める上で何よりも大切なのは、いきなり交渉や就職活動をすることではなく、「無理なく働ける体調と生活リズムを整えること」です。
当センターの「生活訓練」は、障害福祉サービス受給者証を活用してご利用いただく公的な福祉サービスです。復職を目指す方はもちろん、再就職を目指して体調を整えたい離職中の方も対象となります。無理のないペースで通所しながら、睡眠や食事などの生活リズムを整え、ストレスへの対処法や働くために必要な体力を養っていくことができます。
※受給者証の申請をされない場合であっても、お仕事を継続しながら自費で心理面接等のサービスをご利用いただくことが可能です。状況に合わせた柔軟な活用をご提案しております。
3. 会社との面談同席や復職プランの調整まで一緒に伴走します
お一人で会社と交渉することに強い不安を感じる休職中の方に対しては、心理師が会社との面談に同席したり、主治医の意見書をもとに無理のない復職ステップ(短時間勤務からの段階的な復帰など)を会社と一緒に整えたりするサポートを行っております。
間に入って調整を行うことで、ご自身の負担や焦りを和らげながら準備を進めることができます。
スムーズな復職・再就職に向けた具体的な手順
実際に当センターを活用して復職や再就職を目指す際の基本的な手順をご紹介いたします。焦らずに段階を踏んで進めていくことが、再発を防ぎ長く働き続けるためのポイントです。
ステップ1 無料相談や施設見学からのスタート
まずは当センターの無料相談や見学にお越しいただき、現在のお悩みや体調の波、復職や再就職に関するご希望をお聞かせください。心理師が丁寧にお話を伺います。
ステップ2 生活訓練による日々の活動実績の積み重ね
通所を開始し、生活リズムを整えながら毎日の活動記録を蓄積していきます。「週に何日安定して通えたか」「どのような作業で疲れが出やすいか」といったデータを心理師と一緒に振り返ります。
ステップ3 情報提供書を活用した主治医への相談と共有
蓄積された活動データをもとに心理師が「情報提供書」を作成し、主治医へ共有します。診察時だけでは伝えきれない日常の回復状態が主治医に伝わり、復職に向けた診断や、再就職に向けた意見書の発行がスムーズになります。
ステップ4 復職調整や再就職に向けた本格的な準備
復職を目指す方は主治医の意見書と当センターのデータをもとに会社側と復職時期や配慮事項を話し合います。再就職を目指す方は、整った生活リズムと体調をもとに、ご自身に合ったペースで求職活動へとステップアップしていきます。
ステップ5 復職・再就職後のフォローアップ
無事に復職や再就職を果たした後も、定期的な面談などを通じて心理師に職場の人間関係や体調の変化について相談することができます。就労後のフォローがあることで、安心して長く働き続けることが期待できます。
おわりに まずは無料相談から一歩を踏み出してみませんか?
2026年6月の診療報酬改定により、うつ病や適応反応症(適応障害)などで休職中の方を対象とした医療と職場の連携制度は広がりを見せています。
しかし、制度を活用した復職はもちろん、新たな職場への再就職を目指す場合であっても、「日々の生活リズムを整えること」や「主治医や企業へ正確な状況を伝えるための事前準備」という土台作りが欠かせません。
医療機関での短い診察時間だけでは伝えきれない不安をお持ちの方や、復職・再就職に向けた進め方でお悩みの方は、お一人で抱え込まずに当センターのサポートをご検討なさってみてください。
当センターでは、初回の相談や施設見学をすべて無料で行っております。公的サービスである生活訓練の活用から自費での心理カウンセリングまで、あなたに合わせたステップを一緒に考えていきましょう。まずはお気軽にお問い合わせください。
引用元・参考文献
厚生労働省 (2026) 医療機関の方へ 診療報酬 療養・就労両立支援指導料 治療と仕事の両立支援ナビ
https://chiryoutoshigoto.mhlw.go.jp/formedical/#medical-fee (参照 2026-09-24)
厚生労働省 (2026) 事業主の方へ 治療と仕事の両立支援の基礎知識 治療と仕事の両立支援ナビ
https://chiryoutoshigoto.mhlw.go.jp/formanagers/#basic-knowledge (参照 2026-09-24)
厚生労働省 (2025) がん診療連携拠点病院等における両立支援の取組状況に関する調査
https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001588673.pdf (参照 2026-09-24)
厚生労働省 (2026) 令和8年度診療報酬改定の概要 療養・就労両立支援指導料 厚生労働省
https://chiryoutoshigoto.mhlw.go.jp/files/pdf/Medical_fee_information_leaflet.pdf
厚生労働省 労働安全衛生調査(実態調査)結果の概況 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/r06-46-50_gaikyo.pdf
コラムのご利用にあたって
当サイトのコラムは、こころの不調や働き方に関する一般的な情報提供を目的としています。個別の診断や治療方針を示すものではありません。
ここケアセンターは医療機関ではないため、診断や薬の処方は行っていません。強い落ち込み、不眠、食欲低下、希死念慮、自傷の不安、仕事や生活への大きな支障が続く場合には、主治医や心療内科・精神科などの医療機関にご相談ください。




