「生活訓練や就労移行支援を使ってみたいけれど、何から始めればいいんだろう」
そんなふうに迷っていませんか。
障害福祉サービスを利用するには「障害福祉サービス受給者証(以下、「受給者証」)」という証明書が必要です。聞き慣れない言葉で不安に感じるかもしれませんが、大丈夫です。
この記事では、受給者証とは何か、どうやって申請するのかを分かりやすくお伝えします。全体の流れや必要な書類も最初にまとめていますので、まずはそこから確認してみてくださいね。
全体の流れと準備物
申請から利用開始までの流れ
まずは全体像をつかみましょう。受給者証の取得は、次の流れで進みます。
全体で1〜2か月ほどかかりますが、生活訓練や就労移行支援の場合は比較的早く、2〜3週間で届くこともあります。
まずは確認!持ち物リスト
利用申請には、下記のうちいずれかを窓口までご持参ください。
申請に必要な書類(いずれか1つの場合が多いです)
- 国際疾病分類(ICD)に基づく診断書(自立支援医療の診断書)
- 自立支援医療受給者証
- 障害者手帳
など
必要書類は自治体により異なります。
当センターでは、現在受診されていない方には提携先医療機関のご紹介も可能です。お気軽にご相談ください。
受給者証の基本を知ろう
そもそも受給者証って何?
受給者証は、障害福祉サービスを利用するための証明書です。正式には「障害福祉サービス受給者証」といって、お住まいの市区町村から発行されます。
この受給者証があると、生活訓練や就労移行支援などを原則1割の自己負担で利用できるようになります。
しかも所得に応じて負担の上限額が決まっているので、「費用が心配」という方も安心してくださいね。
障害者手帳がなくても大丈夫?
「障害者手帳がないと申請できないのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
実は、手帳と受給者証は別のものです。
手帳は「障害の証明」、受給者証は「サービスを利用するための許可証」とイメージしてください。
大切なポイントは、障害者手帳がなくても受給者証は取得できることが多いということ。医師の診断書や自立支援医療受給者証があれば申請できます。
手帳の取得には時間がかかることもあるので、「早くサービスを利用したい」という方は診断書での申請を検討してみてください。
どんなサービスが使えるの?
受給者証で利用できるサービスには「介護給付」と「訓練等給付」の2種類があります。
介護給付は、日常生活で介護が必要な方向けのサービスです。ホームヘルプや外出時の支援などが含まれます。
訓練等給付は、自立した生活や就労を目指すためのサービスです。生活訓練、就労移行支援、就労継続支援(A型・B型)などがあります。
復職や再就職を考えている方には、こちらが特に関わりの深いサービスになります。当センターが提供する生活訓練・就労移行支援も、この訓練等給付に含まれます。
対象者と条件を確認しよう
私も対象になる?
受給者証の対象となるのは、身体障害、知的障害、精神障害、難病などをお持ちの方です。
精神障害には、うつ病、双極症(双極性障害)、適応反応症(適応障害)、不安症群(不安障害)などが含まれます。
神経発達症(発達障害)であるASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如・多動症)も対象です。
診断名がはっきりしていない段階でも、医師の意見書があれば申請できる場合があります。これから通院を始める方も、主治医に「福祉サービスを利用したい」と伝えてみてくださいね。
年齢制限はあるの?
障害福祉サービスは、原則として18歳以上の方が対象になります。就労移行支援は18歳以上65歳未満の方が利用できます。18歳未満の場合は障害児通所支援など別枠の制度になることがあります。
申請についてもっと詳しく
どこに相談すればいい?
申請先は、お住まいの市区町村の障害福祉課です。名古屋市にお住まいの方は、各区の区役所福祉課が窓口になります。
まずは電話でご相談ください。障害福祉サービス(生活訓練・就労移行支援)の利用を希望する旨をお伝えいただければ、手続きの流れを案内してもらえます。
当センターでも、初回カウンセリングは無料で行っています。受給者証についてのご相談も承っていますので、お気軽にご連絡ください。
利用計画案ってどう作る?
受給者証を取得するには、「サービス等利用計画案」という書類も必要です。どんなサービスをどのくらい利用したいかをまとめた計画書です。
作成方法は2つあります。
- 相談支援事業所に依頼する 専門スタッフが一緒に考えてくれます。費用は原則無料です。
- 自分で作成する(セルフプラン) 市町村によってはできない場合がありますので、事前にご確認ください。
当センターでは、セルフプランの作成を無料でお手伝いしています。ご希望の方は事前にご予約のうえ、お越しください。
個別支援計画の作成
サービス等利用計画案とは別に、センターでの具体的な支援方針を確認するための「個別支援計画」を作成します。
作成の際はお電話にてご予約ください。あなたの状況やご希望に合わせた支援内容を一緒に考えていきます。
「障害支援区分」って必要?
介護給付のサービスを利用する場合は、「障害支援区分」の認定を受ける必要があります。
ただ、訓練等給付(生活訓練や就労移行支援など)を利用する場合は、この認定は原則不要です。
支給決定・受給者証の発行
書類を提出すると、市区町村で審査が行われます。審査を通過すると支給開始日が決定され、受給者証が発行されます。
受給者証には、利用できるサービスの種類や支給量(月に何日利用できるかなど)、利用者負担の上限額が記載されています。届いたら、いよいよサービス利用の準備が整います。
費用について
費用はどのくらいかかる?
障害福祉サービスの自己負担は原則1割です。さらに世帯の所得に応じて月額の上限が決まっているので、それ以上の負担は発生しません。
たとえば、市町村民税非課税世帯の方は負担が0円です。課税世帯でも、所得に応じて9,300円や37,200円といった上限が設定されています。
「費用が高くて続けられない」という心配はいりませんよ。
18歳以上の方は、本人と配偶者の所得で判定されます。ご実家で暮らしている方でも、ご両親の所得は含まれませんのでご安心ください。
届いた後の手続き
届いたらセンターと利用契約
受給者証が届いたら、支給開始日以降にセンターへお越しください。利用契約の手続きを行います。
来所時の持ち物
- 障害福祉サービス受給者証
- 印鑑
来所の際は、事前にお電話でご予約をお願いいたします。
契約前に見学をご希望の方も歓迎しています。どんなプログラムがあるか、雰囲気は自分に合っているか、実際に見て感じていただくことが大切です。
当センターでは、ご自身に合っているかどうか、じっくり考えていただく時間を大切にしています。
更新や変更はどうすればいい?
受給者証の有効期限は原則1年間です。継続してサービスを利用する場合は更新手続きが必要になります。
有効期限が近づくと市区町村から案内が届きますので、届いたら早めに手続きを行ってくださいね。
利用日数を変更したい場合なども、窓口や相談支援事業所に相談できます。
引っ越すときはどうなる?
他の市区町村に引っ越す場合は、転居先で新たに受給者証を申請する必要があります。
転居が決まったら、早めに転居先の窓口に相談しておくと、サービスを途切れさせずに続けやすくなります。
なくしてしまったら?
受給者証をなくしてしまっても、窓口で再交付の申請ができます。紛失に気づいたら、早めに手続きしてくださいね。
大切な書類なので、保管場所を決めておくと安心です。
まとめ
障害福祉サービス受給者証は、生活訓練や就労移行支援を利用するために必要な証明書です。障害者手帳がなくても、医師の診断書や自立支援医療受給者証があれば申請できます。
「手続きが難しそう」と感じるかもしれませんが、一つひとつ進めていけば大丈夫です。分からないことがあれば、遠慮なく専門家に相談してくださいね。
当センターでは、受給者証を取得いただくことで、2回目以降のカウンセリングや復職支援プログラムを1割負担でご利用いただけます。
所得に応じた負担上限額も設定されているため、経済的な負担を抑えながら安心して支援を受けることができます。
認知行動療法を中心としたプログラムで、再発や離職を防ぎながら、長く安定して働けるようサポートいたします。
初回カウンセリングは無料です。「まず話を聞いてみたい」という方も、お気軽にお越しください。公認心理師があなたのペースに合わせて丁寧にサポートいたします。
引用元
- 厚生労働省「障害福祉サービスの内容」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/service/naiyou.html - 厚生労働省「障害者の利用者負担」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/service/hutan1.html - 名古屋市「福祉サービス利用の基本的な手続きの流れ」
https://www.kaigo-wel.city.nagoya.jp/view/wel/service/procedure.html
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