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双極症になりやすい人の特徴とは?

双極症になりやすい人の特徴とは?

双極症(双極性障害)は、躁状態とうつ状態が繰り返される精神疾患です。その発症には遺伝的な要因や環境的な要因が関係していると考えられています。ここでは、双極症になりやすい人の特徴について、分かりやすく解説します。

遺伝的要因

双極症は遺伝の影響が強い病気で、家族の要因がリスクに大きく関係します。

  • 家族に双極症の人がいる場合 双極症の親や兄弟がいる人は、発症する可能性は一般の人よりも数倍高いです。
  • 特定の遺伝子の関与 双極症に関連する遺伝子(ANK3やCACNA1Cなど)があることがわかっています。ただし、発症は一つの遺伝子だけで決まるわけではなく、複数の遺伝子が関係しています。

気質や性格の特徴

性格や気質もリスクを高める要因になります。

  • 敏感な性格 ストレスや感情の変化に敏感な人は、双極症のリスクが高まる傾向があります。気分が大きく上下することが頻繁に見られる場合、注意が必要な場合があります。
  • 高い創造性や冒険心 創造的な発想を持つ人や、新しいことに挑戦するのが好きな人は、躁状態を経験しやすい可能性があります。

ストレスを感じやすい人

双極症はストレスの影響を受けやすい病気です。

  • ストレスフルな出来事が引き金に 職場や学校でのプレッシャー、人間関係の問題、結婚や転職などの大きな出来事が発症のきっかけになることがあります。
  • 不規則な生活習慣 睡眠不足や夜更かしなど生活リズムが乱れると、脳内のバランスが崩れ、発症しやすくなります。

若年期の気分の波

若いころに気分が大きく変わる人もリスクが高いとされています。

  • 軽い躁状態を経験したことがある 普段より元気で活発になる期間が短期間でもあった場合、双極症の兆候であった可能性があります。
  • 若いころにうつ病を繰り返している 早い段階でうつ病を経験した人は、後に双極症を発症することがあります。

睡眠リズムの乱れ

睡眠の質やリズムが乱れている人もリスクが高まります。

  • 体内時計の乱れ 夜型の生活を送る人は、気分の変動が起こりやすいです。
  • 不規則な睡眠パターン 寝不足や逆に寝すぎが続くと、気分の安定が崩れやすくなります。

双極症になりやすい人が取るべき予防策

双極症のリスクを軽減するためには、以下の対策が効果的です。

  • 規則正しい生活を心がける 毎日同じ時間に寝起きし、バランスの良い食事を取りましょう。特に、十分な睡眠を確保することが重要です。
  • ストレスを上手に管理する リラックスする方法(深呼吸、瞑想、趣味など)を見つけ、無理をしないことが大切です。
  • 早期の兆候に注意する 気分の変化や睡眠リズムの乱れに気づいたら、早めに医師に相談しましょう。

まとめ

双極症は遺伝的要因や環境的要因が複雑に絡み合って発症しますが、規則正しい生活やストレス管理を心がけることでリスクを減らすことができます。自分に当てはまる特徴があると感じたら、早めに心の健康を見直してみてくださいね。


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