あいち保健管理センター

Columnコラム

ゲーム依存

ゲーム依存

ゲーム依存とは?

 ゲーム依存とは「ゲームやりすぎて日常生活に支障が出ている」ことが特徴です。一日中家の中でゲームをしてしまっていませんか?ゲームに熱中してしまうあまり学校や会社に遅刻してしまう、または行けないことはありませんか?家族や友達、同僚との時間よりもゲームを優先しがちになっていませんか?またはあなたのまわりにそういった方はいないでしょうか?もしいらっしゃる場合はゲーム依存の可能性があり注意が必要です。

ゲーム依存の人はどれぐらいの人がいるの?

 日本ではスマートホンの普及に伴い、より気軽にゲームを楽しめるようになりました。それに伴い、ゲーム依存の方も増加傾向にあります。現在、日本では約400万人のゲーム依存傾向の人がいると推定されており、ゲーム依存は珍しいものではなくなっています。特に10代や20代の方にゲーム依存傾向の方が多いことがわかっています。しかし、決して若者の問題だけでなく、30代・40代の方のゲーム依存傾向も高くなっていることが指摘されています。

引き起こされる様々な問題

 ゲーム依存の方はゲームに熱中してしまい、日常の多くの時間をゲームに費やしてしまいます。これはゲーム依存の大きな問題ですが、それ以外にも様々な問題が起きてしまいます。その一つに生活リズムの乱れがあげられます。ゲーム依存の方は夜遅くまでゲームをやってしまい、昼夜逆転の生活になりがちです。このような生活は不眠や頭痛などの身体的な問題を引き起こします。また、ゲームをしている時間が多くなる、家にいる時間が多くなると運動量が減ってしまい、運動機能が低下してしまうことも指摘されています。

また、人間関係の希薄化が見られる方もいらっしゃいます。ゲームに熱中するあまり、家族と関わる機会が減ってしまう、中には暴言や暴力をふるってしまう方もいます。また、学校や会社にいけなくなってしまい、友達などの社会の人との関わりが減少傾向にあります。

 他にも近年では金銭的な問題も抱えることが指摘されています。最近のゲームにはいわゆる「ガチャ」のような課金制度を含むものが多くあります。ゲームを有利に進めたいがために多額の課金を行い、自分だけでなく家族まで困難に陥れてしまう場合があります。

ゲーム依存の治療法

 ゲーム依存に対する治療法は主に心理療法が用いられており、特に「認知行動療法」の効果が認められています。ゲーム依存の方は“ゲームに関して偏った考えを持っている”、“ゲームをするあまりできていない活動がある”ことが多いです。そのため「認知行動療法」では日常生活とのバランスがとれるよう、考え方や活動に焦点を当てた支援を行います。

 また、ゲーム依存の支援には周囲の人のかかわり方もポイントになります。ついつい「いい加減ゲームを止めなさい!」などの言葉かけをしてしまっていませんか?家族や周囲の人がしてしまうコミュニケーションの中にはゲーム依存を悪化させてしまいかねないコミュニケーションがあります。ゲーム依存の方の支援のためにはどういったかかわりをするといいか周囲の人が理解することも重要になります。


関連記事

ページのトップへ