
「もっとちゃんとやらなきゃ」
「失敗したら終わりだ」
そんなふうに、日々自分に厳しくしていませんか?
- すべてを完璧にこなさないと意味がないと感じる
- 少しでも抜けがあると不安でたまらない
- 周りの期待に応えなければと常に気を張っている
- それなのに、自分に満足できたことがない
このような思考が続くと、心は知らず知らずのうちに疲れ果ててしまいます。 そして、何もかもがうまくいかないように思えたり、自分の価値が感じられなくなったりすることがあるかもしれません。
完璧主義とうつは、深く関係していることがわかっています。
自分に厳しすぎる心のメカニズム
心理学では、「自己志向型完璧主義」と呼ばれる性質が、うつのリスクを高めることがあるとされています。
これは、自分に非常に高い基準を課し、それを守れなかったときに強い自己否定を感じてしまう傾向のことです。
完璧にできなかったとき、あなたは自分にどんな言葉をかけていますか?
「こんな自分じゃダメだ」「何度も同じことを繰り返している」
そんなふうに自分を責め続けていると、気分の落ち込みが強まっていくのも無理はありません。
うまくいっても安心できない
完璧主義のもうひとつの難しさは、「結果が出ても安心できない」という点です。
目標を達成しても、心の中には「次も失敗できない」「もっとできるはずだ」という声が残り続けます。
その積み重ねが、達成感を低下させてしまう場合があります。
疲れていても休むことができず、何かしていないと不安になってしまう。
そんな状態が続けば、心が疲れるのは当然のことです。
まずは「視点」をゆるめることから
完璧主義とうまく付き合っていくには、思考の柔軟性を少しずつ取り戻すことが助けになります。
すぐに「完璧をやめる」のは難しいかもしれません。
でも、「100点じゃなくてもいい」「途中で立ち止まってもいい」といった、新しい見方を試してみることはできます。
研究では、こうした視点をゆるめる習慣を積み重ねていくことが、うつの予防や回復に役立つとされています。
また、「うまくいったこと」「少しでもできたこと」を日々記録していくことも、達成感を育くんでくれます。
当てはまることがあった方へ
完璧を目指して頑張ってきたのに、うまくいかない。そんなとき、自分を責めたくなることもあるかもしれません。
でも、それはあなたの心がこれまでずっと努力を続けてきた証です。
だからこそ、今は少し肩の力を抜いて、違う見方を取り入れてみませんか。
もし、うつ気分や否定的な思考が続いている場合は、専門家に相談することをおすすめします。
再解釈のスキルを活用しながら、焦らず少しずつ前に進んでいきましょう。
物事の見方を少し変えるだけで、気分が軽くなることもあります。
小さな視点の変化を積み重ねながら、自分のペースで前向きな一歩を踏み出してみましょう。