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仕事に集中できない…その背後には睡眠が影響する?

仕事に集中できない…その背後には睡眠が影響する?

「最近、仕事中に集中できない」「疲れていて、パフォーマンスが落ちている」と感じたことはありませんか?こうした症状は、睡眠の質や量が十分でないことが原因かもしれません。

特に、うつが原因での睡眠障害があると、仕事に多大な影響を与えます。今回は、うつによる睡眠障害が仕事にどのように関係しているのかを考え、その改善策についてご紹介します。

うつと睡眠障害

うつに伴う睡眠障害には、主に不眠症と過眠症の2つがあります。不眠症は、なかなか寝付けない、夜中に何度も目が覚める、早朝に目が覚めるなどの症状を特徴とします。過眠症は、日中に過度な眠気を感じたり、十分に寝たはずなのに疲れが取れず、さらに長時間眠り続ける状態です。いずれの状態も、仕事に影響を及ぼす可能性が高くなります。

睡眠障害が仕事に与える影響

うつによる睡眠障害が仕事に及ぼす影響は大きく、日々の業務に支障をきたすことがあります。以下に具体的な影響を示します。

  • 集中力の低下:睡眠不足や過眠は脳の働きを鈍らせ、集中力や注意力が低下します。これにより、仕事中にミスが増えたり、効率が悪くなったりすることがあります。
  • パフォーマンスの低下:疲労感が取れない状態では、仕事に対するモチベーションが下がり、いつも通りのパフォーマンスを発揮するのが難しくなります。特にクリエイティブな仕事や、判断力を要する業務で影響が大きいです。
  • 遅刻や欠勤の増加:夜眠れずに朝起きられない、過眠によって仕事に間に合わないといった問題も発生しやすくなります。これが続くと、職場での信用を失いかねません。
  • 人間関係への影響:睡眠不足によってイライラしやすくなり、同僚や上司とのコミュニケーションが円滑でなくなることもあります。これにより、職場での人間関係が悪化する可能性があります。

仕事が睡眠に与える影響

逆に、仕事そのものが睡眠に悪影響を与えることもあります。長時間労働や過剰なストレス、緊張感の高い業務が続くと、眠れなくなったり、過剰な疲労から過眠に陥ったりすることがあります。特に、責任の重い仕事や、納期が迫っている業務があると、仕事のことが頭から離れず、夜間にリラックスできない状態が続くことがあります。

うつの睡眠障害と仕事を改善する方法

うつによる睡眠障害と仕事のバランスを取るためには、次のような工夫が役立ちます。

業務の優先順位をつける

業務をすべてこなそうとすると、ストレスが増し、睡眠の質が悪化します。仕事の優先順位をつけ、緊急でないタスクは後回しにすることで、負担を軽減しましょう。

定期的な休憩を取る

長時間同じ作業に集中しすぎると、疲労感がたまり、仕事の効率が下がります。1時間ごとに短い休憩を入れることで、脳をリフレッシュさせ、集中力を取り戻すことができます。

睡眠環境を整える

職場でのストレスが睡眠に悪影響を与えないよう、寝室をリラックスできる環境に整えることが重要です。寝る前のルーチンを作り、リラックスした状態で眠りにつくようにしましょう。

周囲の理解を得る

睡眠障害が仕事に影響を及ぼしている場合、上司や同僚にその状況を説明し、理解を得ることも重要です。場合によっては、業務内容やスケジュールの調整を相談してみましょう。

当てはまるものがあったら

もしあなたが、うつによる睡眠障害と仕事のストレスに悩んでいるなら、早めに対策を講じることが大切です。無理をして働き続けることで、さらに心身の健康を害してしまう可能性があります。専門家のサポートを受けながら、睡眠障害を改善し、健全な働き方を目指しましょう。

睡眠は、心と体を回復させるための大切な時間です。うつによる睡眠障害が仕事に悪影響を与えていると感じたら、仕事の負担を軽減し、生活のバランスを整えることが必要です。


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