「一人で抱え込まない」から成長できる。
仲間とCBTを深める
公認心理師のキャリア。

Kさん 生活訓練 心理師 / CoBiTo 生活支援員

大学院では基礎心理学を専攻。公認心理師実習では、児童発達支援施設・不登校支援施設・病院等で発達障害のあるお子さんの支援に携わる。
2024年、公心会グループ入職。生活訓練での再就職支援を中心に、
現在はA型事業所(CoBiTo)での生活支援員も兼務。

01

基礎心理学からCBTへ。
専門知識ゼロからのスタート

学生時代(大学院)は、どのような領域や心理療法を専攻されていましたか?

大学院では、臨床心理学ではなく基礎心理学を専攻していました。
実際の精神疾患を持つ方へのアプローチは、大学院の頃はあまり学んでいませんでした。
ただ、公認心理師の実習で発達障害のある子どもの支援に関わる機会があり、学校内や児童発達支援施設・不登校支援施設・病院のような場でも、発達障害のある子どもの支援実習を経験しました。

学生時代(大学院)は、どのような領域や心理療法を専攻されていましたか?

多くの就職先がある中で、公心会グループを選んだ最大の決め手は何でしたか?

就職活動をする中で、子ども以外の支援にも興味が広がっていたことと、教育体制がしっかりしている点が大きな決め手でした。CBT(認知行動療法)を学べる環境があることも魅力で、大学の授業でCBTはエビデンスがしっかり確立された心理療法だと知り、「これができるようになれば自信になる」と感じました。

02

先輩の背中を見て、
自分のスタイルを見つけた1年目

1年目の主なスケジュールや業務内容を教えてください。

入所から半年間は、先輩の面談やカウンセリング、プログラムの様子をたくさん見学させていただく期間でした。半年たつと少しずつ利用者さんの担当を持たせていただくようになり、社内プログラムの企画や、利用者さんが参加される企画やイベントの運営も担当するようになりました。

同期の数も多く、相談しやすい環境です。ケースでの利用者様対応で困った時に相談したり、わからないことや知らないことを教えてもらったりしながら、今でも切磋琢磨しています。

毎朝のミーティングや、先輩の臨床への「陪席」を通じて、どのような気づきがありましたか?

先輩によってカウンセリングのスタイルが全く違うことに驚きました。同じCBTの実践家であっても、それぞれ個性を発揮しているんだなと。いろいろな先輩から学ぶ経験は大学院にはなかったので、刺激を受けました。

また、ロールプレイ研修では、自分では気づけない癖を先輩から指摘してもらう機会がありました。「相槌が少なく、反応性が低い」と指摘いただいたことがあり、それでは相手に「話をちゃんと聞いてくれているのか」と不安に思われてしまうと気づき、その後は相槌のバリエーションを意識して増やして臨んでいます。

03

手応えと壁。
CBTを実践で使うということ

CBTを現場で初めて実践した際、壁にぶつかったことや難しかったことはありますか?

子どもの支援と違い、大人の方とのカウンセリングでは、相手のお話にそのまま同調してしまい、なかなか会話を前に進められない難しさがありました。ある時、利用者様からいただいた率直な意見がきっかけで、ただ相手に合わせるだけでなく、いくつかの選択肢を提示することも必要なのだと気づきました。

CBTを現場で初めて実践した際、壁にぶつかったことや難しかったことはありますか?

この頃から、CBTによるアプローチに「確かな手応え」を感じたエピソードなどがあれば教えてください。

うつ病の行動活性化という技法を使う際、ただ活動を増やしましょうと伝えるだけでは、なかなか行動につながらないこともあります。そうした時に、達成感を可視化する工夫を加えることで、より行動が続きやすくなると感じた経験があります。

また、利用者様が自分なりのストレスとの付き合い方を身につけ、ご自身で心身の状態の変化に気づき、対処できるようになっていく過程を目にした時、「新しい行動や認知を身につけたんだな」と感じ、CBTのアプローチに手応えを感じました。

一方で、理論通りにいかないことも数多くあります。心理教育をしても納得していただけないケースや、症状そのものへのアプローチだけでは、なかなか改善が見られないケースもありました。背景にある別の要因に目を向け、複数の視点を組み合わせてアプローチすることで、改善につながったという経験があります。うまくいかない時こそ、悪循環を分析し、次の作戦を立て直すことが大事だと感じています。

04

カウンセラーとして、支援員として。
広がる関わり方

利用者さんが働く職場のことを理解するために、工夫していることはありますか?

利用者さんご本人からお話を伺うのが基本ですが、それだけだとどうしても本人目線の情報に偏ってしまいます。そのため、ご本人から伺ったお仕事内容をもとに、企業の公式ホームページなどで公開されている情報を調べて、どんな会社なのか、どんな部署があるか、大まかな仕事内容やその方の立ち位置、上司との関係性などを事前に把握するようにしています。そうしておくと、面談で話される内容がぐっと理解しやすくなりますね。利用者さんの同意が得られた場合は、上司の方や産業スタッフの方と実際に話し、労働環境のアセスメントを行うことも大切です。

カウンセリングと集団プログラムの両方に関わることには、どのようなメリットがありますか?

1対1の面談とは違う一面が見えることです。例えば、1対1だとよく話す方でも、集団の中だと周りに気を遣って発言が少なくなる、というようなことがわかったりします。SSTなどのコミュニケーション系プログラムでは、カウンセリングで見えた課題を集団プログラムに活かせますし、逆に集団プログラムでの様子がカウンセリングのヒントになることもあります。復職・社会復帰後は集団の場に適応していく必要があるので、こうした多面的な手がかりが得られるのは大きいと感じています。

現在はA型事業所(CoBiTo)の生活支援員としても関わっていますよね。どのような支援をされていますか?

生活訓練は、自立した生活や社会参加(復職や再就職、地域生活など)を目指す支援ですが、私が担当している現場では、再就職を目指す方へのサポートが中心です。一方でA型事業所では、すでに雇用されている中で安定して働き続けるためのサポートが中心になります。

具体的には、毎週、A型事業所(就労継続支援A型事業所)の皆さんのミーティングに同席させていただいたり、利用者さんそれぞれとの面談で、普段の業務の困りごとや心身の健康管理について、一緒に考えさせていただいています。

05

一人で抱え込まない教育体制

一人で悩まなくていい環境が、安心感につながる

入社当初と今とでは、担当する業務量もかなり変わったと思います。その中で、支えになっているものはありますか?

身近に相談できる同期がいることが日々の支えになっていますし、上司からSVを受ける機会もあるので、そうした環境を活かしながら一つずつ経験を積んでいます。

担当する利用者さんの数が増え、様々な疾患や状況の方に合わせて知識を学んでいく必要がある中でも、日々充実感を持って取り組めています。

入社当初と今とでは、担当する業務量もかなり変わったと思います。その中で、支えになっているものはありますか?

ケースカンファレンスや即時の言語化(ロールプレイなど)といったシステムは、ご自身の成長スピードにどう影響したと思いますか?

ケースカンファレンスでは、自分のケースだけでなく他の人の話も聞けるので、それだけでも勉強になります。ロールプレイも同様に、自分では気づけない視点を客観的に得られる機会になっています。こうした場が、実際の臨床に入った時の安心感につながっていると思います。

外の世界とつながる、学びのチャンス

月1回の外部専門家によるスーパービジョン(SV)や研修は、実際のケースにどう活きましたか?

鳴門教育大学の古川先生には、1〜3年目まで毎月オンラインで集団SVをしていただける制度があります。それ以外にも、毎朝のミーティングで困っているケースを発表すると指摘をもらえますし、個別のSVをお願いすることもできます。外部の先生方(岩野先生など)に相談できる機会もあり、壁にぶつかった時期は本当にたくさん相談しましたね。

学会・研究活動への参加状況について教えてください。

センターで2ヶ月に1回ほど「エビデンス研究会」という事例検討会が開かれていて、そこで発表したことがあります。10数名ほどの規模で、学会に出せるほどしっかりまとまっていなくても、「ちょっと困っているケースでもいいから出していい」というラフな雰囲気で開かれているので、気軽に参加できますし、すごく勉強になっています。

「自腹で休みを削ってSVや研修に行く」ことが珍しくない心理業界において、公心会の教育体制をどう感じていますか?

病院に心理師が1人、学校にスクールカウンセラーが1人、という職場も多い中で、一つの職場にたくさんの心理師がいて、意見を聞ける環境は本当にありがたいです。普通ならお金を払って通わないと受けられないような機会を、職場の制度として受けられているのは大きなメリットだと感じています。

06

これから心理師を目指す方へ

今後、心理師としてどのようなキャリアを描いていますか?

発達障害と、軽度知的障害の分野に関心があります。同期の中でも発達障害に興味がある人は多いのですが、軽度知的障害まで関心を持つ心理師はあまりいないと聞いて、自分がそこを頑張れば必要とされるかもしれないと思ったのがきっかけです。この職場は、それぞれが専門性を持つことを後押ししてくれる環境だと感じています。

今後、心理師としてどのようなキャリアを描いていますか?

最後に、これから公認心理師としてキャリアをスタートさせる学生や求職者へ、メッセージをお願いします。

この職場に入ると、勉強しながらたくさんの経験を積むことができ、利用者さんと関わる中でやりがいも感じやすいと思います。心理師としてだけでなく、社会人としても成長できる環境だと感じています。最初は本当に何もわからない状態でしたが、いろいろな面で学ばせていただいたので、これから入られる方にもそう感じてもらえたら嬉しいです。

「一人で抱え込まない」から、着実に成長できる。

仲間と支え合い、CBTを深めていく。
そんなキャリアを、公心会グループで。

— 公心会グループ 心理師インタビューより

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